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多田プラスチック工業 発泡ウレタンで置き配ボックス 宅配ビジネス向け
一部内容抜粋
(画像:販売を想定する置き配ボックス)
多田プラスチック工業(大阪府藤井寺市、前田政利社長)は、高断熱性を強みとする発泡ウレタンの新規用途を開拓する。発泡ウレタンの高い保冷性能を活かし、コロナ禍の巣ごもり需要で増えた宅配ビジネス向け置き配ボックスの開発に着手した。スーパーのネット販売業者や、生協、海外のコンビニエンスストア向けにも展開する予定。まずは3年以内に宅配ビジネス向けで売上高約2000万円を目指す。
多田プラスチック工業はウレタンの成形技術と豊富な設備をもち、短期間でのオーダーメードの商品開発が強み。省エネ効果のある断熱の風呂フタでは国内シェアトップという。医療向けの血液輸送ボックスなど特殊な用途にも対応する。新規用途としては、すでに浜松市の宅配業者から約20個の置き配ボックスを受注し、7月にも納入する。この宅配業者は全国へのフランチャイズ展開も検討しており、追加受注が見込める。加えて他業者からの受注と合わせ、約3000個の受注獲得を見込む。
発泡ウレタンは、一般的に宅配ボックスや置き配ボックスで使用される発泡スチロールと比較し、10℃の保冷時間が約8.6倍の13時間と長期保冷が可能。保冷剤と組み合わせれば2℃~8℃での保冷を32時間維持できるなど、新型コロナワクチンの保冷ボックスへの活用も期待されている。
前田社長は「市場のニーズを見極め新しいものをどんどん提案したい」とし、ウレタン事業の2021年9月期売上高を前期比2倍となる12億円に引き上げる計画だ。
(2021/6/21 05:00 日刊工業新聞)
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