TADAPLA NEWS
日刊工業新聞記事掲載
絶縁体事業新たな柱に製造参入
一部記事抜粋
(画像:車載用電池部品や家電品向けの絶縁板や絶縁シート。複雑な形状に合わせて自社で金型を開発している)
多田プラスチック工業(大阪府藤井寺市、前田政利社長)は、電気自動車(EV)やデータセンター向けの蓄電池などに使う絶縁体の製造に参入する。2021年11月に完全子会社した丸岡(大阪市都島区)が、多田プラスチック本社工場内に樹脂製シートを加工する設備2機を新設し、6月に生産を始める。投資額は約3000万円。絶縁体事業の21年3月期売上高は約14億円。設備増強で1億円の売上増を目指す。
設備増強、子会社と連携
丸岡は大手電機メーカーを主要取引先とし、車載電池や家電製品、太陽光発電向けなどの絶縁体の製造を手がける。中国の蘇州に日本企業との合弁会社をもち、顧客の要望に合わせて絶縁体シート・フィルム、絶縁板などの多種多様な素材を調達するのが強み。
設備増強により、新規顧客の開拓や既存取引先向けの生産増を狙っており、さらなる生産設備の増強も視野に入れる。
多田プラスチック工業は、家電製品や産業機器向けのプラスチックの射出成形、発泡ウレタン成形、小型ポンプの製造が事業の柱。EVやデータセンター向けなどで成長が見込める丸岡の絶縁体事業の柱に育てる考え。丸岡の顧客基盤を活用し、電池に使う射出成形部品や自動車向け小型ポンプの販売拡大など、既存事業とのシナジー創出を目指す。
(2022/3/15 05:00 日刊工業新聞)